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2024.02.16ビル・マンションの排水管は定期洗浄だけでは不十分です。

2020年の国土交通省の実態調査においても築30年超の区分所有マンション戸数は180万戸で、2033年には約447万戸になると推測されています。

これまでも、多くのマンションでは年1回排水管の定期清掃を行っていますが、築25年・30年を経過したマンションでは、定期清掃をしたくても排水管がボロボロで、定期清掃することによって排水管自体が破損する恐れがあり、清掃したくてもできない状況になっています。

特に、排水管は見えないところにあるため、劣化具合がわかりにくく、専門業者でなければ事前に危険箇所を見つけることは困難です。汚水が流れる排水管の内側には、ラード状の汚れがこびりつき、その汚れで穴が塞がれているために、かろうじて水漏れが止まっていますが、皮肉なことに衛生状態や流れを良くするために洗浄してしまうと、ラード状の汚れがなくなり、水が漏れが発生してしまう事例も多々あります。また、排水管の継ぎ手が腐食している場合など、清掃ができない物件もたくさん出てきています。

マンションの配管は同じ時期に敷設しており、一つのマンションに100世帯入っている場合、水漏れが1件起きれば腐食の影響の大小の違いはあれ、他の99世帯でもすぐに同じような水漏れが発生します。

排水管は定期洗浄を行っているから大丈夫と思っていても、築年数が経つにつれて思いもよらない事故が発生し、大きな損害となってしまうこともあります。これらの事故を防ぐためにも、配管内にカメラを入れて、中の状況を確認することをお勧めいたします。